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東京都 デジタル導入補助金の初期設定:頼む前に確かめたい5つのこと

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デジタル導入補助金の初期設定。頼む前に確かめたい5つのこと(補助金・助成金)。雲の形の積み木と工具、日付に印のついたカレンダー、チェック欄のある書類の画像

東京都の「中小企業デジタル導入促進補助事業」では、市販のクラウドサービスの初期設定を外部の会社に頼む費用も、助成の対象になることがあります。ただし、頼む前の確認を飛ばすと、その費用が対象外になる場合があります。

この記事では、令和8年度 第2回の募集要項をもとに、先に確かめたい5つのことをまとめます。申請は2027年1月29日(金)までです。予算に達すると、その前に終わることがあります。

制度全体の流れは、東京都 中小企業デジタル導入促進補助事業の申請の流れにまとめています。この記事は、設定を頼む前の確認に絞ります。公社の呼び名は「助成金」ですが、ここでは「補助金」とも書きます。

次の図は、頼む前に確かめる5つの順番です。青はお客様がすること、緑は設定を頼む会社に確かめること、金は公社(東京都中小企業振興公社)の決まりによる判断、灰色は見送りや問い合わせ、赤の点線は注意です。

flowchart TD
  a["① 申請できる法人か<br>都内の登記・法人の種類"]:::blue
  b{"② 市販のクラウドを<br>新しく入れる?"}:::gold
  c["③ 設定の見積を<br>作業ごとに分ける"]:::green
  d["④ 契約は交付決定の<br>翌月1日から"]:::blue
  e["⑤ 設定を主な仕事に<br>する会社へ直接頼む"]:::green
  f["公社の事務局に確かめる<br>見送ることも考える"]:::muted
  w["交付決定の前や<br>その月のうちの契約"]:::warn
  a --> b
  b -- はい --> c --> d --> e
  b -. いいえ・分からない .-> f
  a -. 対象外の法人 .-> f
  w -.- d

1. 申請できる法人かを、先に確かめる

見積を取る前に、まず申請できる側かを確かめます。募集要項(令和8年度第2回、8〜9ページ)では、東京都内に登記簿上の本店か支店があり、都内で実質的に事業をしていることが要件です。個人事業主は、開業届の控えで確認されます。

見落としやすいのが法人の種類です。医療法人・社会福祉法人・NPO法人・一般社団法人・一般財団法人・学校法人などは、この補助金の対象ではありません。

たとえば、保育園や福祉事業所の運営が社会福祉法人なら、申請できません。株式会社や合同会社などの運営なら、ほかの要件を満たせば対象になります。クリニックも、医療法人は対象外です。

申請できるのは、事業者の役員や従業員、または委任を受けた士業だけです(18ページ)。公社は、「申請を代行します」「キャッシュバックがあります」という勧誘への注意を呼びかけています。設定を頼む会社に、申請は任せられません。

2. 頼む設定が、対象のクラウドに当たるかを確かめる

対象になるのは、申請の時点で一般に販売されている、パッケージのソフトウェアやクラウドサービスです。製造元や販売代理店のホームページに、価格や内容が公開され、問い合わせなしで買えることが条件です(3ページ)。

次の表は、頼む前に確かめたい点を、募集要項の書き方で並べたものです。

確かめる点募集要項の扱い頼む前に見ること
価格・内容の公開公開され、問い合わせなしで買える製品が対象(3ページ)公式ページで料金が分かるか
新しく入れるか導入済みのライセンスやユーザーの追加は対象外(15ページ)今のサービスの追加ではないか
無料のツール対外的に無償のツールは対象外(16ページ)有料のプランで契約するか
料金のしくみ使った量で決まる従量課金など、申請時に料金が定まらないものは対象外(15ページ)月額が決まったプランか
SNSの導入・設定対象外(15〜16ページ)SNSの設定が中身に入っていないか

LINE公式アカウントの設定を考えている方は、特に確かめます。募集要項に、LINE公式アカウントという名前は出てきません。ただ、SNSの設定、無償のツール、料金が申請時に定まらないものは対象外です。LINE公式アカウントが対象になるかどうかは、募集要項からは判断できません。事務局に確かめてください。LINE公式アカウントで問い合わせを受ける準備は、LINE公式アカウントで受ける問い合わせの整え方:最初のあいさつから担当まで、6つのポイントにまとめています。

HubSpotのようなマーケティングの自動化(MA)ツールはどうでしょうか。HubSpotが対象かどうかは、募集要項からは分かりません。「マーケティングオートメーションツールを新たに導入する」ことは、対象事業の例に書かれています(11ページ)。ただし製品名は書かれていません。公社は、特定の製品や会社を認定していないと明記しています(表紙)。ひとつのツールに対象外の機能が含まれると対象外になる決まりもあります(16ページ)。使う予定のツールとプランは、事務局に確かめてください。

どのツールから入れるか迷っているときは、何から始める?デジタル化診断で、困っていることから整理できます。補助金の対象かどうかは、公社の審査で決まります。迷うときは、事務局に確かめてください。

3. 設定の見積を「作業ごと」に分ける

初期設定やカスタマイズの費用は「関連経費」と呼ばれ、ツール本体とは別に扱われます。募集要項には、関連経費の「助成上限額は50万円」と書かれています(4ページ)。この50万円が助成額の上限なのか、対象にできる経費の上限なのかは、書き方からは判断できません。事務局に確かめてください。本体と関連経費は、明確に区分できる必要があります(12ページ)。

見積の書き方で、対象になるかが分かれます。次の表は、よくない例と確かめたい形の比べです。

項目よくない例確かめたい形
本体と設定まとめて1行本体と設定を別の行にする
設定の中身「初期設定一式」作業ごとの内容・工数・時間・単価を書く
仕様書無い実施体制やスケジュールまで書き、見積と食い違わない

募集要項では、「一式」や大項目だけの見積は認められていません。項目別の内訳があり、金額の根拠が分かる見積が必要です(21ページ)。関連経費を申請するときは、作業内容が分かる仕様書も出します(22ページ)。

たとえば予約管理なら、予約枠の登録、通知の文面の設定、見られる範囲の設定、使い方の説明、のように分けます。

次の費用は、設定の見積に混ぜません。

  • 調査・提案・打ち合わせなどの相談や、導入前の助言を含む費用(15ページ)
  • 要件定義にあたる費用(15ページ)

見積の金額にも決まりがあります。税抜100万円を超える経費は、2社以上の見積書が必要です。サブスクリプションの場合は、1品目または1アカウントの年額が、100万円を超えるときです(13ページ)。2社以上の見積が取れないときは、公社の指定様式の「見積限定理由書」を出します。

4. 契約してよい日は、交付決定の翌月1日から

いちばん間違えやすいのが、契約の日です。助成の対象になる期間は、交付決定日の翌月1日から2年間です(3ページ)。この期間のうちに、契約(発注・申込)・支払い・使い始めまでを終えた経費が対象です(12ページ)。

募集要項の例では、10月30日付で交付決定を受けた場合、対象期間は11月1日から2年後の10月31日までです。

次の表は、日程の決まりです。

項目募集要項の内容
交付決定の日付令和8年10月から令和9年3月まで、原則として毎月末日付(予定。7ページ)
交付決定の時期選べない(3ページ)
契約・支払い助成対象期間(交付決定日の翌月1日から)の外は対象外。交付決定より前や、同じ月の契約・支払いも期間の外(3ページ、16ページ)
前払いや月額料金対象期間内に使って、支払いまで終えた分だけ(13ページ)

つまり、交付決定を待つあいだに、設定を始めてはいけません。発注や契約は、交付決定の翌月1日まで待ちます。

交付決定は、助成金額を保証するものではありません。完了後の検査で、金額が減ることもあります(23ページ)。2〜3か月だけ試す導入は認められません(11ページ)。

5. 頼む会社は、設定を主な仕事にしているか

設定を頼む相手にも条件があります。募集要項には、次の決まりがあります。

  • 委託する内容を、主な業務としている会社に、直接頼むこと(12ページ)
  • その会社のホームページや会社案内で、主な業務として確認できない会社への委託は対象外(16ページ)
  • 親会社・子会社、役員を兼ねる人がいる会社、代表者の三親等以内の親族の会社、顧問契約のある会社との取引は対象外(16ページ)

支払いにも決まりがあります。支払いは、申請した事業者名義の口座からの振込が原則です(24ページ)。購入額の一部を払い戻して、実質的に安くするやり方は対象外になります(16〜17ページ)。

公社が最大5回まで無料で出す専門家の支援は、助言です。設定の作業を代わりにやってもらうものではありません(5ページ)。

設定が終わったあとに待っていること

契約・支払い・使い始めが終わってから15日以内に、実績報告書を出します(26ページ)。遅れると、助成金が出ません。

公社は、現地で動作を確かめることがあります。申請に書いた場所で、ツールを使い始めている必要があります(9ページ)。設定を頼む会社には、納品書や業務完了報告書も出してもらいます(25ページ)。

まとめ

初期設定を頼む前に確かめるのは、申請できる法人か、対象のクラウドか、作業ごとの見積か、契約の日、頼む会社の条件の5つです。制度は回ごとに変わることがあります。最新の募集要項を、公社のページで確かめてください。

Brave Onでは、全国にオンラインで対応し、東京・群馬・愛知を拠点に、マーケティングや顧客管理のしくみの設定・活用のご相談を行っています。補助金の申請そのものは、代行できません。作業ごとの見積と仕様書づくりのご相談は、マーケティング・顧客管理(CRM)の導線設計のページもご覧ください。どのツールを入れるか決まっていない段階でも、お気軽にご相談ください。